第10回「災害の記憶を残すこと」

■テーマ

災害の記憶を残すこと 

~佐用町のあの水害で起きたこと~

 

佐用水害から10年が経ちました。

平成21年8月9日、台風9号により大きな水害となった佐用町久崎地区。あの場所で、いったい何があって、何が残ったのか。10年たった今、振り返りを行い、これからを参加者の皆さんと一緒に考えました。

 

■ゲストスピーカー

 佐用町久崎自治会 担当

 1968年生まれ 佐用町久崎在住

 

 久崎地区において、まちづくり活動をしていた関係から、水害後「復興イベント」や災害記録誌「あの日あの時」の製作などに携わる。災害視察対応は災害によってできて空き店舗を有効活用するための経費捻出も兼ねて受け入れを行ってきた。県外、海外からもさまざまな団体が訪れている。(近年はさすがに減少)

当時のこと。。。

 

・夜に外に逃げようとしても、浸水があり、2階に逃げて、1階で家具が壁にぶつかり、階段を浸水がひたひたと上がる様子。

・実は平成16年の水害の経験が、平成21年の10年前の水害の避難に活きたこと。

 

そして、今。

 

垂直避難の考えは最終手段。

早めの水平避難がやはり重要なんです。

 

10年経って、現地の被災された方に聞いてみたいこと。参加者からも次の質問がゲストに。

・要援護者に対する現在の対策は?

・災害復興のハード対策に対して思うことは?

・子供達に対する防災教育は?

 

佐用の水害。防災に対する10年目の教訓。

 

あの時、起きたことは、防災に対する日本の備えの文化を大きく変えました。

 

そして、10年後の今も、佐用の水害は、新しい気づきを与えてくれることを知りました。

今日の参加者、ゲスト、スタッフ全員の、情報共有が、これからの災害予防につながります。

 

つなげていかないといけません。

佐用のために。被災された方のために。

 

記念すべき10回目の勉強会は、一番大事なことを気づかせてくれました!

 

 

--------------------参加者の感想の一部

 

・高見さんが地域の立場から作文などの住民の皆さんの声を紹介しながら実に分かりやすく久崎のH16.21の水害と復興を語って頂き、感心しました。

 

・水害の恐ろしさが具体的に伝わってきました(避難所までのたった20m)水が昇ってくる

貴重なお話を聞かせて頂き、有難うございました。その当時、川の決壊情報はどうして入手されたのでしょうか?

 

・ボランティアに行ったとき、ひどい状況でした。仕事からこの家はどうするのだろう?と思いながら作業したことを思い出します

 

・災害はいつおこるかわからない。自分は大丈夫。自分の住んでいる場所は何も起こらないは通用しない。日頃から自然災害が起こった時にどう動くかを共有しておきたい

 

・九死に一生の話は本当にリアルでいざという時の判断が非常に大切なんだと改めて感じました。普段から「もし、こうなったらどうする?」みたいトレーニングをしておきたい